2012.10.21〜28まで東京都美術館で開催した「猫とドラゴン展」に出展しました。
開田先生を旗印に、新進気鋭のクリエーター総勢30人が「猫とドラゴン」をテーマに競演しました。
私はこの展示会に「双龍と5匹の隠れ猫」という作品を展示しました。
この作品は2010年に造った私の代表作「双龍」(30cmサイズ)をもっと大型サイズで、
今の私の持っている全てを注ぎ込み、私の中の龍の完成系を作り上げようという決意から始まりました。
作品の意図としましては、2匹の龍が如意宝珠を取り合い、
死闘を繰り広げる姿をどこから見ても様になるよう構図を決めました。
また、猫は双龍とは非対称的に日常見かけるほのぼのとした猫の情景を再現しました。
まずは、1stインパクトで双龍の全容を全身で感じてもらい、
2ndインパクトで「あれっ猫ってどこにいるの」と興味を持ち、
5匹の猫を良く見て探してほしい、そういった2つの楽しみ方を味わえる作品にしました。
結果、展示会当日は、猫を探す人で作品の回りに人だかりが絶えない状況となり、
私の予想以上の集客率となりました。
最後に、私は人生の折り返し地点をすぎてから、造型という自分を表現できる天職にめぐり合いました。
もし、この造型という仕事に出会わなければ、一介の会社員として人生の幕を閉じていたと思います。
私の残りの人生を出来うる限り造型に注ぎ込む。
今回の「双龍と5匹の隠れ猫」はまさに私の渾身の一作となっています。